ミューザに乾杯

この暑さの中で、フェスタサマーミューザKAWASAKI2019に参加した仙台フィルが楽章間の拍手や終演後のスタンディングで歓迎されました。連日、日本を代表するオーケストラが出演するこの催しに始めて参加した仙台フィル。チャイコフスキーの熱演に首都圏の聴衆から熱狂が巻き起こり、地元のファンとして嬉しい限りでした。

8月4日午後、川崎駅に隣接したミューザ川崎シンフォニーホール、約2000席、ヴィンヤード型、ベルリンのフィルハーモニーをやや小型にしたようなホール、各席の高さやステージへの向きの微妙な変化がおもしろい。

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の郷古廉(すなお)さんの繊細ながらも豊かさを感じさせる演奏も素晴らしかったですが、交響曲第4番の演奏でも、これまで気付いていなかった演奏への感動がありました。木管楽器群の音が重なっても分離して、立体的に聴こえてくる心地よさ。普段は客席まで届かないファゴットの朗々としたメロディー、ティンパニーの弱音、チューバの微妙な抑揚の変化、シンバルの残響の雅(みやび)さ。このホールでしか味わえないオーケストラの魅力と実力なのでしょう。そして指揮者高関健さんの整然としながら、緊張感を生み出したテンポ感に祝杯を挙げた一夜でした。

この演奏が地元ファンの多くが聴けないのが残念です。オーケストラや音楽との出会い、一生友として生きていける大きな感動。ホールも楽器といわれますが、音楽専用ホールのない仙台では望めない体験でした。

この演奏が地元ファンの多くが聴けないのが残念です。オーケストラや音楽との出会い、一生友として生きていける大きな感動。ホールも楽器といわれますが、音楽専用ホールのない仙台では望めない体験でした。

会員№45 長島榮一

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